短答試験はマーク式のため、分からない or 時間がない場合には適当にマークすると思う。
では、過去の短答試験ではどの番号の正答が多いのか。
2015年第Ⅱ回~2024年第Ⅱ回の正答を集計した。
集計結果
基本的に6択だが、管理会計論については5択の問題もあるため、それについては別途集計を行った。
結果は以下の通りである。


○財務会計論
①が最も少なく、④が最も多い。
①の少なさも④の多さも他の選択肢と比較すると際立つように感じる。
○管理会計論
財務会計同様、①が最も少ない。
5択の問題についての集計については、後で言及する。
○監査論
①の少なさは財務会計論・管理会計論と同様である。
①以外については、あまり正答数に差はないと感じる。
○企業法
上記3科目とは特徴が反対となっている。
①が最も多い。
試験回における正答の推移も見ていく。

上のグラフは6択の全科目合計で見た正答割合の推移である。
全体的に①が少ないというのは確認できるが、特に直近の2024年第Ⅱ回は①が大不作の試験回だった。
管理会計論の5択集計と推論
次に管理会計論の5択の集計結果を載せる。


見たまんまであるが、①が最も少なく、②が最も多い。
①が最も少ないのは6択と同じであるが、1択減っている中で、12.7%というのはかなり少ない。
ここで皆さんは管理会計論の5択問題はどのような問題か覚えているだろうか。
基本的には5択の問題は計算問題であることが多い。
さらに計算問題の特徴として挙げられるのが、小さい金額から選択肢が並んでいることが多いことである。

このような選択肢の特徴から、出題者は最も金額の小さい選択肢を正答とするのを敬遠している可能性を推測することができる。
計算問題は財務諸表論でも出題されるため、同様の傾向があるか調べた。
金額順に並んでいる問題だけ抽出するのはめんどくさかったので、財務会計論の計算問題に絞って再度集計を行った。
結果は以下の通りである。


管理会計論と同様に①が最も少なかった。
また、管理会計論では分かりにくかったが、最も金額が大きくなるであろう選択肢⑥も少ないことが分かる。管理会計論についても改めてみると選択肢⑤は少なめである。
これらのことから金額が最も小さい選択肢と最も大きい選択肢は正答となりにくそうである。
なぞこのような状況が起きているのか。
私の考えは以下の通りである。
例えば現金の問題を考えたときに以下のA、B、Cの情報が与えられたとする。
A:通貨100円
B:郵便為替証書200円
C:先日付小切手400円
この場合、現金に含まれるものはAとBの合計の300円が正解となり、Cは現金ではないダミー(ひっかけ)として用意された情報となる。
出題者側に視点に立った場合、どう考えるか。
例えば、Cが先日付小切手ではなく、配当金領収書だった場合はすべて現金となるため、700円が正解となる。
しかし、与えた情報がすべて現金となってしまうのは、捻りがないと出題者は考えるであろう。
また、何が現金に含まれるのかしっかりと理解しているのかを問う問題でもあるにも関わらず、すべて現金とするのは気が引けてしまうと考えてしまうこともあろう。
では逆にAもBもCも現金に該当しないものだった場合はどうか。
こちらについても、先ほどと同じようなことを考えるであろう。
むしろ、現金の問題でもあるにも関わらず、現金に該当するものは何もないというのはより抵抗感が強くなる気がする。
ともすれば、ABCがすべて現金に該当する700円とABCがすべて現金に該当しない0円を正解にすることは少なくなってしまうのではないか。
極端な例を挙げたが、これと似たような考えに基づいて、①と⑥(管理会計論なら⑤)が正答になりにくいのではないかと考える。
この考えに基づけば、今後もこの傾向が続いても不思議はないように思う。
最後に、おまけで財務会計論の理論に絞って集計したものを見る。


計算問題で偏った選択肢を調整しているように見えなくもない分布になっているように感じたり感じなかったり。
終わりに
公認会計士になるための基本知識を有しているのか問うのが、短答試験の目的である。
このように、メタ推理的に選択肢を絞るというのは完全に邪道であるため、よい子のみんなはマネしないように。


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